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社会保険に加入させてくれない

Last Updated on 2020年6月8日 by よも

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社会保険とは、厚生年金と健康保険のことです。原則として全ての従業員を社会保険に加入させなければなりません。ただし、一部の個人事業は加入義務がなく、強制加入事業所に勤務していても勤務形態によっては加入できない人がいます。

加入させなくてもよい場合があります

加入義務は2つの点から考えます。

まず、勤務先が法的に社会保険の適用を免除されている場合は、その事業所に勤務している人は加入できません。

次に、強制加入事業所に勤務していても従業員の勤務時間等が社会保険に加入する要件を満たさない場合は加入できません。

事業所が適用を免除されている場合

法人事業所はすべて社会保険に加入しなければなりません。

ですから、勤務先が、株式会社、有限会社、社会福祉法人などの法人であるときは、必ず加入しなければなりません。

また、個人経営の事業所の場合は、常時5人以上を雇っているときに加入義務があります。

ただし、個人事業所の場合、従業員を5人以上雇用していても、農林水産業や一部のサービス業等は個人経営であれば加入を免除されています。

第一次産業(農林水産業)
サービス業(理容・美容業、旅館、飲食店、料理店、クリーニング店等)
士業(社会保険労務士、弁護士、税理士等)
宗教業(神社、寺等)

上のうち、士業については、2022年10月から強制適用の方向で法改正が予定されています。

従業員が加入要件を満たさない場合

強制加入事業所に勤務していても、勤務時間によって加入できない従業員がいます。

基本的には正社員の勤務時間の4分の3というラインがあります。週でいえば通常の正社員は40時間労働ですから、その場合30時間(を含む)以上勤務していれば社会保険の対象になります。

社会保険の被保険者

ただし、企業規模によっては、4分の3というラインが2分の1まで下がります。週20時間以上のパート等を加入させなければなりません。

短時間労働者の社会保険加入

従業員が適用除外に該当する場合

社会保険にには、加入させなくてもよい「適用除外者」というのがあります。

これに該当していれば、勤務先が強制加入事業所であって、従業員が労働時間等の条件を満たしても加入できません。

以下の人たちが、社会保険に加入させなくてもよい「適用除外者」とされる人です。

1.臨時に使用される人で日々雇い入れられる者(いわゆる日雇いですが、この場合でも1か月を超えて雇う場合は加入させなければなりません)
2.臨時に使用されている人で2か月以内の期間を定めて使用される者(この場合でも定めた日数を超えて雇う場合は加入させなければなりません)
3.4か月以内の季節的業務に使用される者
4.臨時的事業の事業所に6か月以内使用される者
5.事業所で、所在地が一定しないものに使用される者

加入できない場合はどうすればいか

国民年金と国民健康保険に加入する

社会保険に加入できない場合は、個々の従業員が、市区町村で手続きをして国民健康保険と国民年金に加入しなければなりません。

法違反があれば監督官庁に相談する

手続きが面倒とか、(社会保険は事業主も従業員が負担する金額と同額を負担しなければならない)お金がかかるなどの理由で加入していないケースもあります。これは違法なので、改善を求めることができます。

まず、雇用主に申し入れることです。

お願いしても入ってもらえないときは、年金機構・協会けんぽ、または健康保険組合に相談して「確認請求」という手続きをすることができます。

都道府県労働局や労働基準監督署に設置されている労働相談の窓口に相談するのも選択肢の一つです。

ただし、意図的に従業員を社会保険に加入させない事業主は、法令遵守意識が低い経営者と見込まれるので、結果的に加入することができても、陰に陽に嫌がらせをされる可能性があります。

闘争精神旺盛な人は対抗していけると思いますが、普通はきついと思います。

社会保険加入については、一人でなく、できるだけ同じ処遇を受けている同僚と一緒に行動することが大事です。

また、話しが通じない職場に頑張って居続けて、自分の体調を崩すようなことがあれば大変です。

個人的には、そういう職場はさっさと辞めるという選択肢をお勧めします。

任意加入事業所になる

加入要件を満たさない事業所でも、希望して社会保険に加入する任意適用事業所というものがあります。

下記1、2、に該当する事業所は任意加入の申請をする事で社会保険に加入する事ができます。

1、従業員が常時5人未満の個人経営の事業所
2、個人経営で常時5人以上の従業員を使用する、農林水産業、サービス業などの事業所

これらの事業所が加入の申請をするためには、社会保険の対象となる従業員の半数以上の加入の同意が必要です。

任意加入の申請後、厚生労働大臣の認可を受けて加入となります。

認可を受けた場合には同意していなかった従業員も含めて加入しなければなりません。

保険料の負担や各種給付の内容は強制適用事業所と全く変わりません。

脱退したい場合には、被保険者全員の4分の3以上が希望すれば適用事業所の取消申請をすることができます。