離婚できる理由は民法に定められている

Last Updated on 2021年4月14日 by よも

民法の離婚事由の定め

民法には5つの離婚事由が定められています。

(裁判上の離婚)
民法第770条 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
2 裁判所は、前項第一号から第四号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。

この条件を満たさないと離婚できないということではありません。離婚は双方が合意すればできます。一方が離婚に合意しない場合でも、上記の理由に該当すれば離婚を求める裁判を起こすことができるという意味です。

裁判になれば、この条件にあたはまらないと、裁判所は離婚の判決をだしません。

不貞行為

不貞行為とは、浮気・不倫のことです。配偶者以外の人と性的関係をもつことを指します。

裁判ですから、相手が不貞行為を認めないときは、証拠の提出が必要になります。

悪意の遺棄

悪意の遺棄とは、配偶者を見捨てたり追い出したりすることです。勝手に家を出て別居したり、無理矢理に家を追い出すことなどです。

3年以上の生死不明

生死不明になって3年以上経過し、所在も分からず連絡がないという場合です。

3年以上の生死不明を離婚事由とするためには、単に帰ってこない、どこに行ったか分からないというだけでは証拠が足りません。警察に捜索願を出しておく必要があります。

回復見込みのない強度の精神病

配偶者が病気になったときは夫婦で協力しあわなくてはならないという定めが民法にあります。しかし、その病気も強度の精神病である場合は、一方の生活に過大な負担を強いることになるため離婚事由として認められています。

但し、強度の精神病であればすべて認められるということではなく、病気の程度や症状について裁判所が審理し、離婚を認めないケースもあります。

婚姻を継続しがたい重大な事由

前4項は具体的なケースを示していますが、最後の規定は少しあいまいです。婚姻を継続しがたい重大な事由を持ち出して裁判を起こした場合は、裁判所はケースバイケースで判断します。

DVなど

暴力などがあれば、婚姻を継続しがたい重大な事由に該当する可能性があります。直接手を出さなくても精神的に追い詰めれば該当する可能性があります。

ただし、裁判は証拠が大事ですから、被害を受けた傷の写真、音声の録音など具体的な証拠があれば有利です。医師の診断書、警察への相談や届出も有利な証拠です。

配偶者の犯罪

配偶者の犯罪も重大な事由になります。ただし、軽微な犯罪では認められないこともあるようです。また、本人の反省の程度、再犯の可能性なども参考にされます。

生活費を入れない

夫婦はお互いに協力して生活を維持する義務があります。したがって、職を探してても見つからないということでは離婚事由としては難しいと思われますが、理由なく生活費を入れないのであれば重大な離婚事由に該当します。

セックスレス

セックスは婚姻生活を円満にするものであり、夫婦生活には必要であると判例でも認められています。そのため一方がセックスを拒否しそれが長期間に及んだ場合には離婚事由として認められます。また、一方が拒んでいるにも関わらず異常な性行動を要求する場合も同様です。

このような場合、証拠を示すのは難しいと思いますが、少なくともその期間や相手の発言などをメモにして残しておきましょう。

性格の不一致

性格の不一致というだけでは離婚理由として認められにくいようです。性格の不一致により、具体的にどのようなことになったか、具体的な夫婦生活の破たんの内容が問題になってきます。

失踪宣告との違い

配偶者の生死が7年以上不明であれば、民法の規定により、家庭裁判所の「失踪宣告」を求めることができます。

申告が認められれば配偶者は「死亡」と同じ扱いになります。

失踪宣告と3年以上の生死不明では「配偶者を法律上どのように扱うか」が異なります。失踪宣告の場合は配偶者が死亡したものとして扱われるので離婚ではありません。3年以上の生死不明の場合は、行方不明者の生死を判断しません。配偶者との離婚が成立するだけです。

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カテゴリー: 離婚