配偶者は同じ家に住み続ける権利がある

Last Updated on 2020年12月28日 by よも

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配偶者居住権

配偶者居住権とは

まず、終身適用される配偶者居住権を解説します。

配偶者居住権とは、夫(又は妻)が亡くなって相続が発生した際に、配偶者が自宅に住む権利を保護するための制度です。

相続の際の財産の分け方によって、配偶者が家に住んでいられなくなることを回避するための制度です。

配偶者居住権は、配偶者の終身の権利です。亡くなれば権利は無くなりますが、亡くなるまで居住権を失ないません。

同居していなくても被相続人の財産に属した建物に相続開始時に無償で居住していた場合には、居住建物について無償で使用する権利を取得することができます。

ただし、被相続人が相続開始の時に居住建物を配偶者以外の者と共有していた場合には認められません。

遺言などが必要です

配偶者居住権は、遺言や遺産分割協議、家庭裁判所の審判等によって取得することができます。つまり、一定の手続きを踏まなければなりません。

登記が必要です

配偶者居住権は登記が必要です。法務局で、居住権を設定する登記手続きを行う必要があります。

登記の条件としては、

① 遺産分割によって配偶者居住権を取得するものとされた場合
② 配偶者居住権が遺贈の目的とされた場合、

のどちらかに該当することが必要です。

遺産分割の協議で承認された場合と、遺言があった場合です。

遺言が無く、遺産分割協議でも認めてもらえなかった場合は、家庭裁判所に対して配偶者居住権の取得を希望する旨を申し出る必要があります。

遺産分割協議で配偶者居住権を得ても、登記をしないままにしていると、新しい所有者が勝手に売却してしまうかもしれません。必ず登記をしましょう。

節税効果について

相続人のそれぞれの控除の使い方によっては、配偶者居住権を設定することで相続税が軽減されることがあります。実際にはケースバイケースなので税理士等の専門家に相談した方がよいでしょう。

配偶者短期居住権

配偶者短期居住権とは

配偶者は、被相続人(亡くなった人)が所有していた建物に、被相続人が亡くなったときに住んでいれば、引き続き最低6ヶ月間住み続けることができます。

これを「配偶者短期居住権」といいます。

残された配偶者が住宅をすぐに追われるということがないように定められた権利です。

配偶者居住権と違って、遺言を必要とせず、遺産分割協議での合意も必要ありません。

居住が認められる期間

居住が認められる期間は、

1.遺産分割によって誰に所有権があるか確定する日
2.相続開始から6ヶ月

の、いずれかの遅い日までです。

居住の条件

この権利は、ひとまず住み続けることができる権利です。

建物に住宅部分と店舗部分があるような場合には、居住権は住宅部分にだけ認められるので、店舗部分を自動的に使用することはできません。

また、短期居住権で住んでいる建物の一部を賃貸して収益を得ることは認められません。

6か月はすぐに過ぎてしまいます。所有権が他の相続人に移り、引越しを余儀なくされそうであればなるべく早めに引越し先を確保しなければなりません。