カテゴリー
介護

任意後見制度について

Last Updated on 2020年11月20日 by よも

トップページ親を介護することになったら>このページ

任意後見とは

任意後見制度は成年後見制度の一つです。

任意後見制度は、自分が、認知症等により判断能力が低下したり、自らの意思を伝えられなくなるときに備えて、前もって後見を引き受けてもらう契約をする制度です。

事前に準備するのではなく、判断能力が不十分になってしまった後に、周囲の方などが申し立てを行い、家庭裁判所が後見人を選定する制度は法定後見制度と言います。

後見を引き受ける約束をした人のことを「任意後見受任者」といいます。

任意後見契約を締結する

受任者を決める

任意後見受任者になるには、特に資格は必要ありません。家族や親戚、友人、弁護士等の専門職、法人と契約を結ぶことができます。複数にすることもできます。

後見内容を決める

任意後見人にどのようなことを依頼するか決めて契約書に記載します。財産管理に関することや、将来、どのような施設に入りたいか、どのように生活したいか、割に自由に契約することができます。

ただし、家事手伝いや、身の回りの世話等の介護行為、葬儀のことなどは任意後見契約の対象外です。

また、入院・入所・入居時の身元保証、医療行為についての代諾も任意後見契約の対象外です。

以上の対象外のことについて、合意があれば、任意後見契約と別の契約を結ぶことができます。

任意後見人の報酬を決める

報酬の額、支払方法、支払時期等は、本人と任意後見受任者との間で自由に決めることができます。

報酬については、公正証書に報酬規定を盛り込んでおく必要があります。

記載がなければ無報酬になります。

支払時期の記載がなければ任意後見事務終了後の一括払いになります。

任意後見の業務を行うに際し必要となった交通費等の実費、本人に代わって支払った医療費や介護サービス利用料等は、本人の財産から支払うことができます。

公正証書で作成する

任意後見制度を利用するには、本人と、任意後見受任者が、任意後見契約書を締結します。

任意後見契約書は公正証書により作成する必要があります。

公正証書による契約書は、公証役場で公証人が作成します。次のリンクは日本公証人連合会の任意後見契約のページです。

任意後見契約 | 日本公証人連合会

任意後見の開始まで

任意後見契約は、将来に備えての契約なので、任意後見契約締結から任意後見の開始まで相当な期間が空くことがあります。

任意後見を開始する前に本人が死亡することもあり得ます。また、本人が任意後見契約を締結したことを忘れてしまうこともあり得ます。

したがって、後見を始める前でも定期的に訪問するなどして継続的接触ができるように、別途、支援に関する契約を結ぶことが推奨されています。

任意後見の開始

任意後見監督人を選任する

判断能力が低下して、いよいよ後見が必要になったときは、任意後見監督人の選任申し立てをする必要があります。申立て先は、本人の住所地の家庭裁判所です。

申立てができるのは、本人、配偶者、四親等内の親族、任意後見受任者です。原則として、本人の同意が必要です。

任意後見監督人に支払う報酬額は、家庭裁判所が決定します。また、任意後見監督事務を行うに際し必要となった経費は、本人の財産から支払うことができます。

任意後見が始まる

任意後見監督人が選任されると、任意後見契約の効力が発生し、任意後見受任者は「任意後見人」になります。

以後、任意後見監督人による監督のもとで、任意後見人による支援が開始されます。

任意後見契約が終了する

本人または任意後見人が死亡したり破産したときに契約は終了します。

また、任意後見人自身が認知症等により被後見人等になった時も、任意後見契約は終了します。

また、任意後見人に不正行為、著しい不行跡、その他任務に適しない事由がある時は、家庭裁判所は、任意後見監督人、本人、その親族または検察官の請求により任意後見人を解任することができます。

関連記事:成年後見制度のあらまし