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遺言

遺言書の文例

Last Updated on 2020年11月7日 by よも

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一般的な遺言書の例

遺言するのは〇〇一郎さん。家族は、妻(よしこ)と子の太郎と次郎の3人とします。

遺言書

遺言者〇〇一郎は次の通り遺言する。

1.妻〇〇よしこには以下の不動産を相続させる。

(1)土地

所在 東京都〇区〇一丁目 地番 〇番〇 地目 宅地 地積〇平方メートル

(2)建物

所在 東京都〇区〇一丁目 家屋番号 〇番〇 種類 居宅 構造 木造スレート葺2階建て 床面積1階〇平方メートル 2階〇平方メートル

2.長男 〇〇太郎には以下の預金を相続させる。

〇銀行〇支店の遺言者名義の普通預金 口座番号 〇〇

3.次男 〇〇次郎には以下の預金を相続させる。

〇銀行〇支店の遺言者名義の普通預金 口座番号 〇〇

4.その他一切の財産は、妻〇〇よしこに相続させる。

5.遺言執行者として、長男〇〇太郎を指定する。

6.その他

とりあえず、お父さんが亡くなった後のお母さんの生活を考えてこのような遺言にしました。いずれ、お母さんも亡くなるので、そのときは、残った財産を子供たち二人で分けてください。それから、わたくしには借金もなく隠し子もいないので、もしそのような話しを持ってくる人がいたら詐欺ですから引っかからないようにしてください。

平成〇年〇月〇日

東京都〇区〇一丁目〇番〇号

遺言者 家財一郎 印

記載上の注意点

公正証書遺言は公証人が作成するので法律上の不備は生じません。また、法務局の保管制度を利用すると、保管の前に法的な要件についてはチェックが入ります。

自筆証書遺言を書いて自宅で保管する場合は、注意深く作成しましょう。少しでも間違いがあれば無効になるおそれがあります。

自分で書く

自筆証書遺言は、すべて自筆でなければなりません。本文をパソコンなどで作ったものは無効になります。自筆で正確に書くことは大変な労力ですが、自筆とある以上は自分で書かなければなりません。

ただし、不動産全部事項証明書(登記簿謄本)や通帳のコピーなどを添付する方法も認められています。

決まり文句

「遺言書」という表題が必要です。

表題の次の行に「遺言者〇〇〇〇は次の通り遺言する。」と書きます。

次いで、箇条書きで遺言内容を書きます。

割印と契印

添付文書があるときは割印が必要です。

割印とは2部以上存在する書類が、同一契約上であることを証明し、契約書類の一方的な改ざんや複製を防ぐためのものです。

遺言書が長くなって2枚以上になったら契印をします。

契印とは、2枚以上にわたる書類のつながりが正しいことを証明するために、書類のつなぎ目や綴じ目とじめに押す印鑑のことを指します。抜き取られていたり、足されたり、順番が入れ替わったりしていないことを証明するためのものです。

一般的にはホッチキス等で綴じてページとページの境目に遺言書に押印した印と同じ印を押印します。

財産以外のこと

上記の例にある「付言事項」のようなことは書いても書かなくても構いません。法律上の効果はありません。

日付

作成した日付は絶対必要です。

署名捺印

文章の終わりに署名してハンコを押します。

その他の文例

子どもを認知する場合

関連記事:遺言で認知することができる

内縁の妻に財産を残したい場合

戸籍上の妻でなければ法定相続人ではないので、内縁の妻に財産を残したい場合は必ず遺言書が必要です。相続人ではないので「相続させる」ではなく「遺贈する」と書きます。

遺言者は下記の財産を同居中の内縁の妻である〇山〇子(昭和○○年○月○日生)に遺贈する。
(以下略)

遺贈する場合は、遺留分に気をつけなければなりません。遺留分というのは、相続人が最低限受け取れる部分です。

関連記事:遺留分とはなにか

再婚した相手の連れ子に遺贈する場合

再婚した相手の連れ子は養子縁組をしないかぎり法定相続人とはなりません。養子縁組をしないで財産を贈りたい場合は必ず遺言書に記載する必要があります。

遺留分に注意が必要です。

遺言者は妻〇岡〇子の連れ子である〇岡〇雄(昭和〇年〇月〇日生)に以下の預金を遺贈する。
銀行〇支店の遺言者名義の普通預金 口座番号 〇〇

相続人から外したい場合の文例

被相続人に対する侮辱や虐待、あるいは著しい非行があるときは、遺言によって相続させない(廃除)ことができます。

ただし、廃除は容易には認められないともいわれています。廃除を考えるときは、それが妥当かどうか、どのように記載すればよいかなどを弁護士等の専門家に相談するべきだと思われます。

遺言者の長男○山○一(昭和〇年〇月〇日生まれ)は、遺言者に対して(以下、具体的な侮辱や虐待について記載)ので、遺言者は、長男○山○一を推定相続人から廃除する。

廃除するには、遺言で遺言執行者を指定しなければなりません。

関連記事:遺言執行者について

封入について

遺言書は、封筒に入れて、表に「遺言書」と記載して、自分の氏名を書いておきましょう。

なお、遺言書が見つかったときは、たとえ相続人であっても勝手に開封してはいけないことになっています。未開封のまま、家庭裁判所に持って行って、検認の手続きをしなければならないのです。

しかし、深く考えずに発見者や相続人が開封してしまうことがあります。

間違いが起こらないように、遺言書を入れた封筒に、「遺言書」と「氏名」だけでなく「この遺言書は勝手に開封してはいけません。必ず、家庭裁判所に提出して検認を受けてください。」という表書きを書いておきましょう。なお、法務局に保管していれば検認はいりません。