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障害年金の社会的治癒とは

Last Updated on 2019年11月13日 by よも

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同一傷病で再度発症している場合も、障害基礎年金の認定審査の上では、前の傷病は治癒しているとみなして、後の傷病で初診日を決定することがあります。

社会的治癒とは

厚生労働省の「障害基礎年金お手続きガイド」という冊子の初診日のところに、

「過去の傷病が治癒し(社会復帰し、治療の必要のない状態)、同一傷病で再度発症している場合」

「再度発症し医師または歯科医師の診療を受けた日」

が初診日だと書いてあります。

「治癒」というところに、かっこ書きで「社会復帰し、治療の必要のない状態」と書いてあります。

つまり、同一傷病で再度発症している場合も、「社会復帰し、治療の必要のない状態」が続いた後であれば、障害基礎年金の認定審査の上では、前の傷病は治癒しているとみなして、後の傷病で初診日を決定するのです。

このような治癒についての考え方を、医学的な意味での治癒と区別するため、社会的治癒といいます。

社会復帰し、治療の必要のない状態とは

どの位の期間、どのような状態で社会復帰していれば社会的治癒が認められるのか、という基準は明確ではありません。

法律等で決められていることではないので、日本年金機構が個別に審査して決めます。

例えば、

学生時代に人間関係のトラブルからうつ病になったことがある人が、服薬は続けていたものの卒業して就職し、順調に仕事をしていたところ、入社から5年後に、職場の人間関係に悩み、うつ病になってしまった。今回は症状が重く回復の見込みがたたないので障害年金を申請したい。

このケースに社会保険の考え方である社会的治癒を適用するとどうでしょうか。

5年以上順調に仕事をしていたというところに着目すると、その間の通常な様子を証明する書類などを整えると、「社会復帰し、治療の必要のない状態」が一定期間続いていたとされ、社会的治癒が認められるかもしれません。

服薬していたというところに着目し、治療の継続とみなされると社会的治癒は認められないかもしれません。診察が単なる様子見であれば、処方された薬の種類によっては社会的治癒が認められるかもしれません。

この例の場合、初診が学生時代と認められれば、国民年金からの障害基礎年金だけが支給されます。学生なので納付していないかもしれません。そうであれば、障害基礎年金ももらえません。

就業中に初診日があれば、厚生年金保険の被保険者ですから、障害基礎年金と障害厚生年金の両方が支給されます。また、1級2級が認められなくても、障害厚生年金3級の可能性もあります。障害基礎年金には3級がありません。

専門家のアドバイスを

社会的治癒は難しい案件です。社会保険労務士などの専門家に相談する必要があるでしょう。