カテゴリー
相続

遺産の調査をする

Last Updated on 2020年10月18日 by よも

トップページ身近な人が亡くなったら相続のあらまし>このページ

相続をするためには、相続財産を確定する必要があります。

一人で調べない

相続人が複数いるときは、「あれがあったはずだ」などという争いが後で起こらないように、なるべく単独で行うのは避けましょう。

自宅調査の要領

まず、被相続人宅を点検します。机や金庫だけでなく、戸棚、タンス、押入れなどもすべて点検します。

順番を決めて、一つずつやるのが結局は近道です。たとえば、机であれば、引き出しを開けて、中の物を全部、床などの平面にならべてから、一つずつ点検しましょう。

現金や預貯金通帳、有価証券などの証書などがでてきたら、一つ一つリストに記載します。

貴金属や骨董品などについても同様の作業をします。

あるはずの預金通帳がでてこないときは、銀行などに確認しましょう。どのような書類が必要なのか聞いて準備しましょう。

遺言書が見つかったら、開封しないで家庭裁判所に持って行きましょう。開封すれば無効になります。扱いが分からないときは、司法書士などの専門家に相談しましょう。

借金を調べる

役所から送られてくる固定資産税の通知、金融機関からの残高通知書などがないかチェックしましょう。クレジットカード会社からの通知で未払い残高がないかチェックしましょう。サラ金などからの葉書などで借金をチェックしましょう。

残っている書類や郵便物などをチェックして、借金があることが分かったら、その額などについて相手方とやり取りして確認する必要があります。

それらしき郵便物等がみつからなくても借金が無いとは断定できません。一定期間は請求しないという約束がある場合もあるからです。

そこで、借金の時効についても承知しておく必要があります。

借金は、弁済期又は最後の返済から一定の期間が経過すると消滅時効が成立します。その期間は、貸主か借主のいずれかが商法上の商人であれば、商事債権として5年であり、いずれも商人でない場合には一般的な債権として10年(民法167条)です。

民法改正(2020年4月1日施行)後は、商事債権であるかどうかにかかわらず、「債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間、権利を行使することができる時から10年間」で時効となります。

注意を怠って、調べもしないで放置していれば、借金があることを知らなかった、それほど多額とはおもわなかったと抗弁しても、認められないようです。

亡くなって空き家になったときは、郵便物のチェックが甘くなることがあります。相続人が一致できる人を決めて、郵便局に転送の手続きをしましょう。

不動産を確認する

不動産は、市町村役場で名寄せ帳を見せてもらうことができます。名寄せ帳とは、その市区町村内での不動産とその所有者についてまとめられている書類で、固定資産課税台帳とも言います。

相続人であれば、被相続人に関する部分を開示してもらうことができるため、亡くなった人がその市区町村に所有していた不動産を一括で把握することが可能です。

ネット取引も調査する

インターネット証券やインターネット銀行との取引がある場合があります。FX取引を放置して損害が出ることもあります。

被相続人が使っていたパソコン・スマホがあれば、まずはログインして、閲覧履歴等をチェックしましょう。また、ブックマークやインストールされているアプリに注意を払い、使われていた形跡がないかチェックしましょう。

ログインに必要なIDやパスワードは、机の周りなどを丹念に探せばどこかに書いてあるものです。記憶だけでログインしている人はほとんどいません。

連帯保証の有無を確認する

相続すれば、連帯保証の立場も相続することになります。契約書類などが残っていれば分かりやすいのですが、手元に控えがない場合もあります。

故人の過去の発言などを思い出して、そのような気配がなかったか考えてみましょう。少しでも疑問が生じたら関係者に確認しましょう。特に、親戚や懇意にしていた友人のなかに、事業を営んでいる人がいる場合は要注意です。

被相続人が生前どのような事業や取引に関与していたか、または借金があるような様子があったか親戚や知人からの聞き取りをすることも必要です。

注意深く調べたつもりでも、時間が経ってから思いがけない借金や連帯保証が出てくることがあります。この場合は、事情によりますが、熟慮期間が過ぎていても相続放棄が認められる可能性があります。分かった時点で、直ちに弁護士等の専門家に相談しましょう。

隠し子についての聞き取り

被相続人に隠し子など、秘匿してきた関係者がいないかも重要です。正面切って尋ねまわることははばかられますが、事情を知っていそうな人に当たりをつけて確認するべきでしょう。

従業員からの聞き取り

事業を営んでいた場合で、相続人のなかに役員がいないなどで、事業の内容や業績が分からないときは、他の役員や幹部従業員から会社の状態を聞き取りましょう。帳簿書類も出してもらいます。事業を引き受けるかどうか判断するときは、役員らの意見だけでなく、税理士などの専門家の意見も聞きましょう。