カテゴリー
出産育児

健康保険の出産育児一時金

Last Updated on 2019年11月19日 by よも

トップページ妊娠出産育児のこと健康保険の給付>このページ

出産は健康保険が適用されません

出産は病気ではないという考えから、出産に困難があるなどで、治療の必要を医師が認めた場合を除いて、診察や出産のための入院には健康保険が使えません。

通常の診療等であれば3割の自己負担で済むものが、出産のための診察や入院は10割負担となってしまいます。そこで、健康保険から出産育児一時金等が給付されます。

出産育児一時金が支給されます

健康保険の被保険者が出産をしたときは、1児ごとに42万円(ただし、産科医療補償制度に加入していない病院などにおいて出産する場合は40万4千円の出産育児一時金が申請により支給されます。出産一人につきですから、ふたごのときは、2人分もらえます。

分娩時の入院日数は、5日から17日程度とされ、この入院費用の相場は30万円から40万円といわれています。

なお、退職後であっても次の条件を満たしていれば受給することができます。
□ 資格喪失日の前日までに引き続き1年の以上の被保険者期間があること。
□ 被保険者資格を喪失してから6ヶ月以内の出産であること。

ただし、退職後に受け取れるのは被保険者の場合だけです。被扶養者の出産に支給される家族出産育児一時金は、被保険者が退職後であれば支給されません。

産科医療補償制度とは

産科医療補償制度というのは、分娩に関連して出生体重が1400グラム以上、在胎32週以上かつ低酸素状況という基準のもと重度脳性まひが発症してしまった場合、家族や本人の経済的負担を補償するために、一時金600万円と分割金2400万円(20年×120万円)、総額3000万円が補償金として支払われる制度です。

家族出産育児一時金

被扶養者が出産した場合、被保険者に家族出産育児一時金として42万円が支給されます。被保険者の分と被扶養者の分を同時に受け取ることはできません。

被扶養者である未婚の娘が出産した場合にもこの一時金の請求をすることができます。

医療機関への直接払いと受取代理

医療機関の窓口で申し出ると、かかった出産費用に出産育児一時金を充てることができるよう、健康保険から医療機関に直接出産育児一時金が支払われます。病院に支払うべき費用が一時金の範囲内でおさまれば、窓口での支払はありません。

出産育児一時金が医療保険者から病院などに直接支払われることを望まない場合は、出産後に保険者から受け取る従来の方法を利用することも可能です。その場合は、出産費用をいったん自己負担することになります。

通常は「直接支払制度」を利用しますが、比較的小さな医療機関だと「受取代理制度」を利用します。どちらの制度を利用しても、書類が少し違うだけで大きな違いはありません。

出産費用が42万円を超える場合は、その差額分は退院時に病院などに支払う必要があります。出産費用が42万円未満で終わった場合は、その差額分を医療保険者に請求することができます。

流産等の場合も支給されます

妊娠4ヶ月(85日)以上の出産であれば、早産、流産、中絶も対象になります。ただし、妊娠22週未満での出産の場合は、40万4千円です。出産育児一時金の時効は2年ですから、2年以内であれば時間をおいて請求してもOKです。

帝王切開や難産には健康保険が使えます

帝王切開や難産などで通常以上の医療措置があったときは、出産育児一時金の範囲ではまかなえなくなります。しかし、帝王切開等は通常の出産と違ってその追加措置の部分には健康保険が効きますから、支払は3割負担になります。

また、3割であっても多額になったときは高額療養費の適用を受けることができます。できれば事前に限度額適用申請の手続きをしておくとよいでしょう。
健康保険の高額療養費